2015 |
大城 夏紀・與那覇 健志 二人展 "see_through_" 開催期間:2015年4月7日(火) 〜 4月19日(日) 開催時間:12:00〜19:00 (最終日は17:00まで) 定休日:月曜日 入場料:無料 |
大城は、どこかで目にしたような工業製品やその一部をモチーフにした絵画を描いていま
す。 取扱説明書の図面のような、無機質で物理的な構造そのものが抽出された画面は、モチーフ自身が主体となって語りかけてくるような独自の視点を呼び起こしま す。 與那覇もまた人物や動物など見慣れたモチーフを扱った絵画を制作しています。しかしモチーフそのものは分解され、それをきっかけに余白の背景には色や形 が配置され、その関係性から別の形象へと導かれていきます。 どちらの作品も一面的にパッケージングされたものへの疑問から始まり、一方では別の一面に置き換え、一方では分解して多面へ展開し、日常で見慣れた景色を 捉え直すような視点が垣間見えてきます。 |
大城 夏紀 「object〈chair〉」 2015年 91.0×72.7cm 油彩、綿布、パネル |
ものに名前をつけた瞬間に、私たちはそれが見えなくなります。 一方で、名前をつけることで、それまでは見えていなかったものが見えてくることもあります。 感傷的な意味付けを許さないかのような「部品」や「パターン」を、通常とは違う文脈に置き換えることで、名付けることで見えなくなってしまったもう一つの 側面が存在するということについて考えたいと思っています。(大城 夏紀) |
大城 夏紀 NATSUKI OSHIRO 神奈川県在住 2008年 早稲田大学第二文学部卒業 2010年 阿佐ヶ谷美術専門学校絵画表現科卒業 2012年 東京造形大学大学院造形研究科美術研究領域修了 個展、グループ展 2015年 「ワンダーシード 2015」(トーキョーワンダーサイト渋谷・東京) 「三菱アートゲートプログラム作品展示」(EYE OF GYRE・東京) 2014年 「interactive-YOUTH-」(ギャラリー檜・東京) 2011年 個展「風景の発見」(CS ギャラリー 東京造形大学・東京) 2011年 「M ポリフォニー まるさんかくしかく」(ZOKEI ギャラリー・東京)('10) 2011年 「Art Polygon」(NHK ふれあいホールギャラリー・東京) 2010年 「アートプログラム青梅 2010」(青梅市街・東京) 2008年 「ターミナル」(文房堂ギャラリー・東京) 賞歴 2015年 ワンダーシード 2015 入選 2014年 三菱アートゲート・プログラム 入選 2010年 阿佐ヶ谷美術専門学校「同窓会賞」受賞 第26回 ホルベイン・スカラシップ奨学生 |
與那覇 健志 「にわ 2」 2015年 41.0×53.0cm 油彩、綿布、パネル |
私の作品は四角い平面に特定のモチーフを配置することから始まる。そのモチーフの輪郭
や模様の色や形に呼応するように余白である背景に場を作っていくのだが、それはまるでごっこ遊びのような即席の舞台を想像し作っている感覚がある。 そこではそれぞれの演者が主張を始め次から次へと主役が現れ、ちぐはぐで不可解な関係が生まれて時には思いもよらない役者が顔を出してくる。 身の回りを見渡せば、演者はそこら中に溢れている。それぞれが主張し出番を待っている。私はそんな彼らを改めて発見したい。(與那覇 健志) |
與那覇 健志 KENJI YONAHA 1986年生まれ 埼玉県在住 2013年 武蔵野美術大学造形学部油絵学科油絵専攻 卒業 2015年 武蔵野美術大学大学院造形研究科修士課程美術専攻油絵コース 修了見込み 個展 2015年 「みわたし」(GALLERY b.TOKYO・東京) 2013年 「stare」(GALLERY b.TOKYO・東京) 2012年 「search results」(GALLERY b.TOKYO・東京) 2011年 「Detect」(E・SPACE・静岡) グループ展 2014年 「表層のなりゆき」(SAKuRA GALLERY・東京) 「ワンダーシード 2014」(トーキョーワンダーサイト渋谷・東京) 2013年 「シェル美術賞展 2013」(国立新美術館・東京) 2012年 「WATARASE ART PROJECT 2012」(忠霊塔公園・群馬) 2011年 「Hands」(E・SPACE・静岡) 「シェル美術賞展 2011」(代官山 ヒルサイドフォーラム・東京) 賞歴 2014年 ワンダーシード 2014 入選 2013年 シェル美術賞 2013 本江邦夫審査員奨励賞 受賞 2011年 シェル美術賞 2011 入選 |